歩行が困難な方にとって、第三の脚とも言われる「杖」。手を使いたい時、置き場に困ることのない、自立する杖の先が開発されました。一般販売されている杖の本体に取り付けが可能な先端器具です。日々の生活の中、杖が必要な方にとって使いやすさを追求しました。安定性を高めるため4本脚へと進化。各底面部分には特殊なゴムを施し、本体にクッション性を持たせ、衝撃を軽減します。また取り付け可能部分には、軽量化と強度を兼ね備えたハニカム構造を取り入れました。

普段の業務は、お客様から提示された図面を元に製品を作り上げるという作業。しかし、この開発においてはゼロからのスタートでした。医療器具を扱わない企業が、異分野へ挑戦するということは、決して甘いものではありませんでした。「金型を扱う企業だからこそ出来る加工技術を、医療分野に活かせないか」という思いを、まずは形にする事ができました。しかし商品が医療機器として認められるまで、いくつもの改善・改良を重ねる必要があったのです。