精密部品機械加工の本気 技術PR製品で新たな道を
ハヤシ式小径穴ゲージタワー
計測器 | L30mm
福島県の北東、宮城県との県境に新地町があります。そこで旋盤加工を中心に精密部品・金属加工業を営んでいるハヤシ精機。鍛造品の2次加工を得意とし、特に直径 25mm以下の丸物加工はスイス式旋盤に独自技術を加えた世界初の逆送り切削で時代のニーズに対応しています。地元企業からは必要とされるものの、下請けや二次加工の仕事がメインのため、広く自社技術をPRすることが出来ていませんでした。そこで堀切川教授より、自社技術を施した自社製品を持つことを提案。販売を目的とするのではなく自社の製品として、展示会等において積極的な技術PRし、本業へつなげるための製品です。今回開発した製品は、10段送りの小径穴ゲージ計測器。元4mmから、1ゲージ3mmピッチで刻んでいる計測器で、先端は0.8mm。マクロレンズを搭載した特殊なカメラでようやく撮影できる超精密加工です。試作は SUS304 を使用していますが、今後は SUS316Lで試みます。SUS316Lは医療分野では標準となっており、この自社製品から医療分野の仕事へ派生することを目指しています。「元々他社では真似できない素晴らしい技術を持っている。」正確に自社の技術を伝えることで、新たな道を切り開いていくストーリーは目前です。
● スイス式旋盤と独自技術による逆送り切削
※スイス式旋盤は、主軸台が素材をくわえた状態で移動する機械構成。直径に比べて部品長が
長い部品を高精度に切削できる点が特徴です。
※スイス式旋盤は、主軸台が素材をくわえた状態で移動する機械構成。直径に比べて部品長が
長い部品を高精度に切削できる点が特徴です。