福島県白河市はだるまの町。毎年2月に行われる「白河だるま市」は、市内の商店街に約700軒もの白河だるま等を売る露店が立ち並び、約15万人の人出で賑わう冬の風物詩になっています。大きさは18種類あり、顔には鶴・亀・松竹梅が描かれ、縁起の良いだるまです。 　しかし、その縁起の良いだるまの販売方法に疑問を感じたのは、白河市で60年に渡り、紙器・紙製品を製造販売するアラカワ紙工です。だるま市では、伝統工芸品である高価なだるまが、ビニール袋に入れたまま販売されており、せっかくの縁起物がもったいないと感じていました。地元白河の伝統を丁寧に伝えたい、魅力をそのままに、沢山の方に知ってほしいという想いから、だるま専用の紙箱製作をスタートしました。だるま市

では、混雑しているので、簡単に入れられるものが良いということで、現在の仕様を企画。さらに、白河だるま特有のサイズ（18種類）に対応出来るように内装に工夫を施しています。購入された方が、そのまま手に持って運ぶので宣伝効果も期待でき、窓枠があるのでだるまの表情がのぞけるところも可愛らしい商品です。プロジェクトでは、堀切川教授の形状等に関するアドバイスや、福島県発明協会による知的財産権の創造・取得など幅広くサポートしています。 　これまでに培った製造技術とアイデア、そしてお客様目線で物事を考えることで、白河の伝統工芸品を「紙」で守っていきます。